クローズドサークルという言葉をご存じでしょうか?
【孤島や密室など、外界から閉ざされた場所で起こる事件】を指すミステリ用語です。
「クローズドサークルじゃなきゃミステリーじゃない!」というぐらい、
クローズドサークルを愛してやまないミステリー好きは多いです。
そんなわけで、今回はおすすめのクローズドサークル映画を10選(+番外編)ご紹介したいと思います。
有名な古典ミステリから最新ミステリまで、クローズドサークルの魅力を存分に味わえますよ。
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目次
- ①そして誰もいなくなった(1945年・他)
- ②オリエント急行殺人事件(1974・2017年)
- ③キャビン(2012年)
- ④インシテミル 7日間のデスゲーム(2010年)
- ⑤ソウ(2004年)
- ⑥キサラギ(2007年)
- ⑦屍人荘の殺人(2019年)
- ⑧8人の女たち(2002年)
- ⑨ナイル殺人事件(2022年)
- ⑩ある閉ざされた雪の山荘で(2024年)
- 番外編・十角館の殺人(2024年3月よりhuluにて配信)
- まとめ
①そして誰もいなくなった(1945年・他)
まずは、有名な古典ミステリから。
原作はミステリの女王アガサ・クリスティーの小説。
【クローズドサークルといえば"そして誰もいなくなった"である】といわれるほど有名な作品で、今まで何度も舞台化・映像化されています。
※今回は1945年作の映画をご紹介しています
(あらすじ)
イギリスの孤島・兵隊島に、8人の男女が招かれる。
2人の召使いを合わせた10人の登場人物が、童謡「10人のインディアン」の歌詞になぞらえて一人、また一人と殺されていく。
犯人は一体誰なのか…?そして招かれた理由とは…?
犯人はとても意外な人物で、70年以上たった今でも新鮮な驚きがあります。
原作と映画で結末が異なっているので、その違いを楽しむのも良いかもしれません。
(個人的には、冒頭のコミカルな感じが大好きです)
②オリエント急行殺人事件(1974・2017年)
原作はアガサ・クリスティーの小説「オリエント急行の殺人」。
1974年と2017年にそれぞれ映画化されています。
アガサ・クリスティーの小説の登場人物として有名な探偵エルキュール・ポワロが主人公。
※今回は2017年作の映画をご紹介しています
(あらすじ)
名探偵エルキュール・ポワロの乗ったオリエント急行内で富豪の死体が発見される。
しかし、なんと乗客・乗務員全員にアリバイがあることが判明。
果たしてポワロは犯人を見つけられるのか…?
こちらも意外な結末で、あっと驚かされること間違いなし。
ぜひ一緒に犯人を捜してみて下さい。
③キャビン(2012年)
(あらすじ)
夏休みにバカンスを楽しみに来た大学生5人組。主人公デイナは山小屋の地下である恐ろしいものを見つける。
その途端事態は急変し、一人、また一人と殺されていく。
一方、その様子を監視カメラで観察する人々が…。
彼らの目的とは一体…?
「ある意味」クローズドサークルな作品。
ホラー映画の【お約束】を存分に詰め込んだパロディ的側面の多い本作ですが、実はそれさえも大いなる展開への伏線だったりします。
ネタバレ厳禁な作品なので、この後はご自分の目で確かめてみてください。
④インシテミル 7日間のデスゲーム(2010年)
原作は米沢穂信の小説「インシテミル」。
【クローズドサークル】ものでもあり、【デスゲーム】ものでもあります。
(あらすじ)
とある12人の男女が実験施設「暗鬼館」に集められる。
そこで、主催者に「人を殺せば報酬が増える」という恐ろしいゲームの開催を告げられる。
ただし、誰も殺されなければ全員に1000万円以上の大金が手に入るはずだった。
しかし、2日目にして殺人が起きる。
犯人は一体誰なのか、そして、この実験の目的とは…?
デスゲームとクローズドサークルってめちゃくちゃ相性がいいんですよね。
息もつかせぬ展開の連続にハラハラドキドキすること間違いなしです。
⑤ソウ(2004年)
こちらもデスゲームを前面に押し出したクローズドサークルものです(ミステリというよりはホラーですが…)。
凄惨な人体破壊描写が多いので人を選ぶ作品ですが、低予算ながらその後続編が何本も作られる大ヒット作となりました。
(あらすじ)
目を覚ますと足には鎖がつながれ、目の前には死体が転がっていた…。
医者のゴードンと謎の男アダム。2人は生死をかけたデスゲームから脱出しようと試みる。
このゲームの主催者、ジグソウとは一体何者なのか…?
誰もが驚く結末が待っています。
⑥キサラギ(2007年)
監督は「ストロベリーナイト」「家族ゲーム」の佐藤祐市。
脚本は「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」の古沢良太。
(あらすじ)
死んだアイドルを巡って、5人の男たちがそれぞれの推理を繰り広げる。
果たしてアイドルの死の真相は明かされるのか…?
一つの部屋の中で繰り広げられる密室推理劇。
コメディとミステリーのバランスがとても良く、5人の登場人物もユニークで魅力たっぷりです。
随所に張り巡らされた伏線が全て回収されるラストは圧巻の一言。
⑦屍人荘の殺人(2019年)
原作は今村昌弘の小説。
(あらすじ)
ミステリ愛好会のメンバー、葉村と明智は美少女探偵剣崎比留子に誘われ、映画研究会の夏合宿に参加する。
しかし翌日、合宿先のペンション「紫湛荘(しじんそう)」で他殺体が発見される。
殺されたのは映画研究会の部長で、部屋はカギのかかった密室状態。
犯人は一体誰なのか…?
とここまで聞くと良くあるクローズドサークルものなのですが、この作品が他と一線を画しているのは、
とある”トンデモ”な理由からなのです。
詳細はネタバレになってしまうので伏せますが「えー!ミステリでそれありなの!?」とビックリしてしまう設定です。
ですがご安心下さい。ちゃんとミステリとして成り立っていて、さらにエンタメとしても楽しめる作品です。
⑧8人の女たち(2002年)
元はフランスの戯曲として作られましたが、後に映画化されました。
(あらすじ)
とある屋敷に8人の女性が集まるが、屋敷の主人が死体で発見される。
大雪に閉じ込められた屋敷の中で、8人の女たちが繰り広げる推理劇や喜劇や悲劇。
主役は8人の女性なのですが、この映画がすごいのは、その8人を演じる役者が全て超有名な女優ということです。
カトリーヌ・ドヌーヴやエマニュエル・ベアールなど、映画ファンなら誰もが知っている名女優が8人も揃い踏み!
さらにその女優たちを引き立てる色鮮やかな衣装!画面を見ているだけでうっとりしてしまいます。
複雑なトリックや仕掛けはありませんが、女性の怖さ、美しさ、コミカルさが存分に味わえる名作です。
⑨ナイル殺人事件(2022年)
原作はアガサ・クリスティーの小説「ナイルに死す」。
名探偵ポワロシリーズです。
前作「オリエント急行殺人事件」は列車でしたが、今回は船(クルーズ船)が舞台です。
(あらすじ)
エジプト・ナイル川をめぐるクルーズの最中、新婚旅行中の妻が何者かに殺されてしまう。
それを皮切りに、次々と殺人が行われる。
果たしてポワロは犯人を見つけ出せるのか…?
まさに王道をゆくミステリといった作品。
映像もダイナミックで美しく、2時間ほぼ画面に釘付け状態になること間違いなしです。
⑩ある閉ざされた雪の山荘で(2024年)
原作は東野圭吾の小説。
(あらすじ)
とあるオーディションに合格した劇団員の男女7名が、山荘で演技指導の合宿に参加する。
厳しい演出家の稽古の下、なぜかメンバーが一人ずつ消息を絶っていき、
主人公は次第に「本当に殺人事件が起きているのでは…?」と疑いを持ち始める。
山荘が舞台ですが、吹雪でもなく遭難でもないので、登場人物たちは実際に閉じ込められているわけではありません。
しかし、演出家によって【吹雪の山荘に閉じ込められている】という設定を与えられ、それに従っているため、クローズドサークルが成立しているわけです。
この設定は面白いですね。
果たして行方不明のメンバーは生きているのか、それとも…。
番外編・十角館の殺人(2024年3月よりhuluにて配信)
映像不可能といわれたクローズドサークルの名作中の名作、「十角館の殺人」がついに連続ドラマとして映像化されました!
2024年3月22日(金)より、huluで独占配信です。
原作は綾辻行人の小説。
監督は「相棒シリーズ」などを手掛ける内片輝。
脚本は「半沢直樹」「VIVANT」の八津弘幸。
(あらすじ)
孤島・角島にある十角形の屋敷「十角館」。
かつてその設計者は不可解な死を遂げていた。
大学のミステリ研究会の男女7人は合宿のため十角館を訪れるが、そこでメンバーの一人が何者かによって殺される。
孤島を出られるのは1週間後。メンバーは次第に疑心暗鬼になり…。
初映像化にしてネタバレ厳禁のこの作品、見逃せませんね!
まとめ
以上、クローズドサークルの映画を10選ご紹介しました。
やはりクローズドサークルものには名作が多く、ファンが多いのもうなずけますね。
皆様も探偵になりきって、ぜひこれらのトリックを解き明かしてみて下さいね。